『伊風道々 〜ありがたや 大師と巡る 伊賀の国〜 』
今回は、目玉となった豊山太鼓“ 千響”(ぶざんたいこ せんきょう)の皆さまによる和太鼓・声明コンサートについてご紹介します。
まず 、豊山太鼓“千響”とは、 真言宗豊山派の仏教青年会(若いお坊さんの集まり)に組織された和太鼓集団です。
古来、真言宗豊山派で、法要の際に用いられた伝統的な太鼓技法をベースに、日本を代表する和太鼓奏者 林 英哲 氏の作曲である「六大響(ろくだいきょう)」「不動響炎(ふどうきょうえん)」などを演奏して、人々に安寧と元気と届けるべく全国各地でさまざまな活動をしてきました。


特に東日本大震災の後は、被災地を訪問しての太鼓演奏、関東地方を中心に復興支援チャリティイベント・公演など、継続して精力的に活動されています。

前日夕刻、会場入りして準備・リハーサルを始める千響の皆さま。
今回、このコンサートの為に、北は福島、南は愛媛から45名の方々が駆けつけてくださいました。皆さまのご出仕、心より感謝いたします。
そして、演奏の中心となるのは、「英哲風雲の会」の皆さま。

左から、谷口卓也さん、上田秀一郎さん、岩田龍誠さん
谷口さん、上田さんは、もちろんプロの太鼓奏者。
日本全国に留まらず、世界を股に掛けて活躍されています。
岩田さん(右)は、れっきとした真言宗豊山派のお坊さん。
僧侶でありながら、その太鼓の腕前と卓越したセンスから、林 氏に師事して風雲の会の一員として認められました。
今回のコンサートに当たり、内外の調整をしてくれた功労者の一人です。彼なくして、今回のコンサートは成功できませんでした。
まずは、オープニング。
大福寺御詠歌講の皆さまによる、金剛流ご詠歌と宗教舞踊。


記念セレモニー。初めは、
伊賀四国八十八ヶ所霊場会会長 織田杲深 師より、ご来場の皆さまにご挨拶。


続けて、
霊場会役員 飯田辨匡 師より、霊場の由来と変遷についてご説明がありました。


開創150周年記念事業
実行委員会副委員長 坂 信之 師より、数々の記念事業のご報告。

幕間は、桂 三弥 氏による落語を楽しみました。

休憩を挟んで、いよいよコンサート開始!







最後は、開創150周年記念事業
実行委員長 石島孝文 師より、御礼のご挨拶

ありがたいことに、
コンサート終了後は、ご来場いただいた皆さまから、
「とても素晴らしかった!」
「また聞いてみたい」
「どうやって、あんな見事な演奏が出来るのか?」
「千響の追っかけをしようかしら?」
と、賛辞の嵐を頂きました。
豊山太鼓“千響”の熱のこもったお唱えと演奏が、多くの聴衆の心を揺り動かし、満ち足りた気持ちにしてくださいました。全国各地よりお集まり頂いた、豊山太鼓“千響”の皆さま、ありがとうございました!!

準備すること1年以上、直前までさまざまな問題や困難が生じましたが、ご来場いただいた皆さまの満足そうな笑顔を頂いて、それら全てが報われたような気がします。
あれだけのイベントを、事故ゼロ・怪我人ゼロ で終われたのですから御の字であります。
霊場開創150周年という機会に、実行委員として携われたことは、誠にありがたい仏縁でありました。伊賀四国霊場の歴史に、新たな1ページが刻まれました。
実行委員 中山和光